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2020年、初劇場鑑賞は映画「失くした体」
フランスのアニメーション映画です。
主人公は、手

青年ナウウェル。
手の物語とナウウェルの物語です。

 とにかく。
手だけなのに、とても偉いのです。
 わたくしは全身をもってしてもまず、あの部屋から出られないし、ビルから落下するし、ネズミに喰われるし、犬に捕まるし、溺れるし、車に跳ねられる。そんな大冒険をする手を、応援しちゃうのですよ。「死んじゃうよー」なんて、ハラハラするのですよ。そしてある時、平行して進んでいた、なかなかなストーカー・ナウウェルと、あれ?あれあれ?と繋がります。繋がると、そこからドキドキで。
「あーもう、やめて。あーもう、とめて。ほら、あー、ニャーーーッッッ」て、なっちゃう。

 クレーンを目印に冒険していた手はやっと、目的地に辿り着くのですが、辿り着けない・・・。片想いのガブリエルに、角砂糖でイグルーを作って見つけて貰う場面と合わせて相当に切ないです。涙出ちゃう。手への感情移入凄い。

 ナウウェルの物語は最後、事故を録音したカセットに、自分の挑戦の一部始終を上書き録音しますして終わります。事故の記録を消去するのだけどそれは、事故を忘れるとか、無かったことにする為ではなく大きく踏み出す為だったと思うのです。文字通り。そして、成功した挑戦を聴いたガブリエルは小さく微笑むの。ナウウェルは大丈夫だと、確信したのでしょう。ナウウェルはきっと、他の場所で生きてく。でもそしたらさぁ。手は?体を失くした手はどうするの?でも、あんな大冒険をしてきた手だから、1人でも(?)強く賢く生きてくかな。ナウウェルもガブリエルも手も、強く。賢く。

 話は変わりますがガブリエルが装着していたヘッドホンの色がピンクとミントグリーンで好きな色の組み合わせ。
 イヤホンをしていると耳の穴が広がって、ひいては顔が大きくなる、と言われたと、イモトアヤコさんがラジオで言っていました。真偽の程は分かりませんがわたくしは、これ以上顔が大きくなっては困るので、イヤホンはしません宣言!を、ここで致します。

 わたくし、アニメーション映画が好きみたい。まだ大学生の頃観た「ファンタスティックプラネット」は観ながら”これは、わたくしの映画だ・・・”と、思いました。好きすぎて、あれ以来観ていません。

 一昨年観た映画で好きなのは「犬ヶ島」

 去年観た映画で好きなのは「スパイダーマン:バース」と続きます。今年はどんな映画に出会うのか、楽しみです。




フツーのおじさんがフツーにマフィアで
 歩くついでみたく
 おじさんマフィアを殺す映画

 映画中、登場人物の名前が出るのだけれど名前と共に、殺され方が出るのよね。「台所で3発撃たれて死亡」て感じで。ほぼ全員が、数発撃たれて死にます。そして主人公フランクは、数発撃つ側です。1回使った銃はお決まりの川へ、橋の上から捨てます。自分とは利害関係のないヒトを、言われるがままに殺します。銃は使い回さないから足がつかない。殺し屋だけどゴルゴ13とは全く違います。もっとずっと、日常的。

 ラジオでライムスター宇多丸さんが、「Good Fellas」(以下G)を観てから観るように言っていたので従いました。Gでは、ちょっとしたことでキレていたジョー・ペシが、怒らず・殺さず・ただ指示を出すだけの、落ち着いたマフィアに成長していて感慨深かったです(Gではペシ、死んでます)。
 ペシからもホッファ(現実の名前と役名が入り混じる入り混じる)からも可愛がられていてもフランクはしかし、所詮マフィアになれないアイリッシュマン。駒でしかないのかなぁ。娘からも軽蔑され、でも家族を守るためにフランクはやっているつもりで。悲しい。

 もしも、もしもホッファから殺しを依頼されていたら。依頼まではされなくともペシのように殺すのを匂わされていたら、フランクはやっただろうか?・・・多分、やらんな。敵にするには大きすぎるし。ホッファさえ、諦めてくれていたら。ね、フランク。

 観終わって、いつものようにイラストを描こうとしたのだけれどなにせおじさんばっかの映画で正直描きたい要素が思い浮かびませんでした。おじさんは好きだけど、絵的に華ないし。でも、でも、でも!俳優ではなくマーティン・スコセッシの、アイリッシュマン記者会見写真を観たときそのあまりの可愛らしさに、
「んー、彼だな」と相成りました。
 前から、マーティン・スコセッシの名前を聞くと、大好きな漫画「動物のお医者さん」に出てくるスコシという名前の犬を思い出していました。単に音からの連想だったのですが、記者会見の写真はスコシの面影がチラつく感じ。はっきり覚えていませんがスコシは、ヨークシャテリアとかマルチーズとか、そんな白い子犬なのです。白髪の小さいスコセッシの子犬感ったらありません。ムツゴロウさんだったら絶対、
「よーしよしよしよし!」と言って身体中撫でくりまわすでしょう。想像では、スコセッシとムツゴロウさんは同じサイズで、白髪同士だから、子犬が2匹でじゃれあっている感じに見えるでしょうね。微笑ましい。

 そんな空想で微笑むのはヤメにして、と。

 トラック協会のトップに返り咲きたいホッファが事務所で部下達をどやしつけているとき、怒ったフランクは部屋を出て行き帰ろうとします。するとあんなに怒っていたホッファが機嫌を取りに来たり。最初は別々の部屋で、フランクはしかもソファで寝かさていたのにいつのまにか、同じ部屋のツインベッドで寝ていたり。ホッファはフランク大好きだったんだろうな。ところで、おじさんのパジャマ姿てなんか間が抜けていて可愛らしい。無防備すぎるからかしらね?お色気俳優陣は決して、パジャマ着て撮影はしないのではないでしょうか?知らんけど。
 話は戻って。
 撃たれたときでさえホッファは、フランクが撃ったとは思っていなかったのではなかろうか?そういえば、裁判所で撃たれたとき、撃たれたんだよね?ホッファ。←ココ、何言ってるの?と思われたヒトは映画観てね。ところで何となく、お気付きの方もいらっしゃるでしょうか?わたくしがホッファ・ホッファ、言ってることを。ホッファ、て言いたくなりません?全く力が入らない音ですよね、ホッファ。熱いモンをお口に入れちゃったときのような楽しげなリズム。それなのに(?)大統領の次に力を持つ男と言われていただなんて。

 あぁ、あと、レストランでペシとフランクがパンをほじくりながら食べていたのが汚くも好ましかったな。刑務所でもフランクがパンを持ち込んで2人で食べようとするのも愛らしかった。そうそう、ペシが刑務所で言っていた教会というのは何のコトなのですか?刑務所内に教会があるのかと思ったのだけれど、フランクも何のことか分かっていなかったし。何なのだろう、教会。
 この映画は、その長さも話題になっていますがわたくしは、気になりませんでした。同じく長軸のカジノも観ようと思っていますがこちらは家で。すると、アイリッシュマンより30分短いのに、途中で止めてトイレに行っちゃったりするんだよな。映画館での膀胱は、頑張るな。




シャイニングの続編、ということで、未見だったシャイニングをまず、観ました。幼い頃から怖いモンがとにかく嫌いだったわたくし。もちろんホラー映画なんか愚の骨頂、観る意味がワカラン、と、思っていました。が、2018年公開の「hereditary/継承」が怖い怖い、というのを聞いてなぜか立ち向かう気になり観てみたら、あれ、大丈夫じゃん!となりまして。映画館が満席で、人が沢山いるから怖くないのかしら?暗い帰り道とか、ひとりのお家とか、後悔で破裂しちゃうかしら?と危惧したものの、そんなこともなく。もしかしたらもう、ホラー超怖いフィルターが失くなったかデニールが軽くなったのかしたのかもしれない。歳をとるというのはそういうコトなのかしら?なんて思ったり。

 シャイニング。
 ホラー。

 面白く観られました。歳とったお陰で。お父さんのジャック・ニコルソンよりある意味、お母さんの佇まいのほうが怖かった。発声が空気感たっぷりで、普段のお喋りからして人間からちょっと離れた存在感をわたくしに与えるのよ。そして、旦那を恐れて叫び倒すお顔がコワい。顔が怖いといえば、前出「hereditary/継承」のお母さんのお顔もかなり怖かったです。お母さんのお顔がホラー。

   で、本題のドクタースリープ。そのお母さんが、同じテイストだけど美人になっていて、発声のair感も一緒な点に驚きました。そんな中、ホラーが大丈夫、なような気がするようになったわたくしですが、怖いの大好き!となった訳ではありません。あまり怖くないといいな、いいな、と思いながら観ておりました。なのですが。悪の集団トゥルー・ノットの餌食になったシャイニング達が”精気”を白い煙として口から出すのにまず、興ざめ。そして、強力なシャインを持つ少女アブラが白目を剥いた瞬間、またまた興ざめ。悪魔憑きとか能力者とか、白目剥きがち〜〜〜と、思っちゃって。アブラとダニーが揃って白目剥いたときは「まあ、オソロイで!」と、心の声が。
 トゥルー・ノットとの戦いは意外にあっけなく、でも、アブラのお父さんとか手伝わされたダニーのお友達もあんなことになっちゃって。とってもとってもとばっちりで可哀想よ。

 ところでトゥルー・ノットのドン・ローズは、マインドフルネスで空を飛び、アブラの頭の中に入るのだけれど、コレは真似しました。劇場で同じように呼吸を重ねて。しかし、わたくしは身もココロも劇場のまま。残念。マインドフルネスで、人の頭の中には入らんでいいけれど、色んなところに行けたらいいのに。そしたらどこでもドアいらずだね、ドラえもん。

 そして最後なぜか前作のホテルでの決戦になるのですが。
そこでシャイニングでグッとわたくしの心を掴んだホテルのカーペットが出てきてルンルン。お馴染みのホテル憑き悪霊達が出てきて祭。

 と・・・

 あれ?この記事は、映画を観終わってそこそこ経ってから書いているのですが結末がどうなったのか全く思い出せないゾ。トゥルー・ノットは壊滅しました。アブラは生きています。あれ?浴槽の女が出てきたっけ、最後?ダニーは死んだんだっけ?思い出すのはとにかく、わたくしの劇場体験史上最大に、お手洗いに立つ人の数が多かった、ということ。上映前にぐるっと場内を見回したとき、おじさんが多いな、と思いました。シャイニング世代かしら?と。お手洗い人が多かったのも、そのせいかしらね。
 わたくしは、シャイニングがめっちゃ好き!というのでは全くないのだけれど続けて観た感想としては、シャイニング好きな人はあんまり楽しめなかったのではないかなぁ、というものでした。別物、という感じがしたので。原作者のスティーブン・キングは、シャイニングを全否定し、ドクタースリープは絶賛しているのだとか。原作も読まなくちゃ!




 TOP画像は「ウインド・リバー」
苦手な場面があって、上質な映画だったのだけど、2度と観たくない映画です。つくづくアメリカて、自由の国と言われているけれど、差別が酷いな、と考える1本。

「告白小説、その結末」  怖い映画でした。”結末”の小説は、どちらが書いたモノなのか?!

「カメラを止めるな!」  超話題作。2回観ちゃった。グッズとか、一切欲しいと思わないわたくしに、Tーシャツ欲しい。かも・・・。と思わせる1本。上田監督は滋賀県出身。滋賀県、キテますね。次はありんこ天国かな!・・・出身は、滋賀ではないのですけれどね。

「ゆれる人魚」  ポーランドのホラー映画。ホラーは苦手なのですが、色の美しさに目は釘付け。人間になる手術の雑さ加減がなかなかでした。

 そっかぁ。4本かぁ。
観のがした映画も数本。どうやったら、観たい映画を全て観て、読みたい本を全て読むコトが出来るのでしょう。そして、思いつく全てを作ることが出来るのでしょう。

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