「ロングショット」と「マリッジストーリー」ネタばれる映画覚書

「ロングショット」←ラブコメ
 「マリッジストーリ」←離婚の話
この2本を続けて観ました。

 『ロングショット』
 男女の役割が入れ替わったラブコメと、言われている映画。シャーロット役のシャーリーズ・セロン、綺麗だわ〜。髪が伸びたのみならず、腕まで再生されている(マッドマックス 怒りのデス・ロード)。どちらとも、なくてもあっても格好良いです。そんな彼女、次期大統領候補です。あんな才色兼備が大統領になったら、良いよねぇ。そして、恋のお相手のフレッドはヒゲモシャモシャのもっさり失業男。最後におヒゲ剃って、スッキリ爽やか男性になるのかと思いきや、最後までモシャモシャでした。役割入れ替わっていなければ、女性は超別嬪になりそうなトコロですが。

   シャーロットは、仕事しながらちょこちょこワークアウトーー小さなダンベル持って二の腕に効くヤツとかーーをしているのが気になりました。ジムへ行くような時間も取れないのでしょう。お風呂場の冷たい床で寝ちゃうくらい、毎日疲れ切っている。でも美しくあらねばならない。政治家だから、スピーチでは政策を推進しながら、笑いも取らなきゃならない。もう大変だよ。頑張っているのに、政治のしがらみで3つ掲げている方針のうち2つを取り下げなければならない事態に追い込まれるのだけれど、それがまあ卑劣というか犯罪でしょ?なやり方で取り下げさせようとするのです。そしてそのネタ自体のヒドさ・・・。
 あの映像を公開されても貫いた政策、というかあの映像のせいでシャーロットの真髄である政策が骨抜きにならんで良かったよ。

 『マリッジストーリー』
 女優で妻のニコールと、舞台監督で夫のチャーリーの、離婚物語。ニコール役のスカーレット・ヨハンソンはわたくし、アベンジャーズの最後のヤツのときの髪型が好きよ。チャーリー役のアダム・ドライバーは、顔の造作がいちいち印象深く、特に鼻から下すんごい見ちゃう。
 ニコールが、母と姉妹の3人で、歌い踊るシーンが可愛かったです。そのシーンよりずっと前、チャーリーが酒場で急に歌い出した時は、いきなりミュージカル映画に変化?と驚きましたが、歌が上手くてそれもビックリ。
 2人共、お互いの才能は認め合っているけれど、ニコールは自分が夫に比べ霞んでいるように感じているよう。いくら自分が良い演技をしても、全て夫に持っていかれる、やるせなさ。結婚で、映画女優から舞台女優に転身&ロスからニューヨークへ引っ越ししたのも、しこり。
 ニューヨークとロスの地域の違いとか、アメリカの離婚作法とか、わたくしは全く分かりませんがとにかく、離婚て面倒だな、と思いました。実技としても感情としても。チャーリーのところに来た観察のヒトとか、ね。
 最後、最初のシーンでニコールが読むことを拒否した、チャーリーの良いところメモが、子供と当のチャーリーに音読されるのだけれど、それを後ろから眺めるニコールの表情が優しかったぁ。そういう時期になれたのだな、良かったねぇと思いました。

 ラブコメの後に離婚の話て、気持ち暗くなるかなぁ、と思ったけれど、あのニコールの優しい表情で、そんなコトにはなりませんでした。
 それより。
 シンデレララブコメて、あんまり合うのがないような気がします。わたくしに。その後、がどうなるのかが気になるからなのか?ハッピーの絶頂で映画が終わると、
「でもさ実際、アレとかアレとかどうなるん?」て、思ってしまいます。ラブコメでも、去年公開だった「クレイジー・リッチ」は、面白くて泣けて、良かったなぁ、と観終えたのですがそれでも、
「でも、やっぱり周りのカネモチは意地悪やん?きっと。そんなんでやってけるん?そいでもって、どっちで暮らすん?」とか考えましたもの。ロングショットだと、記者をやっていたのに純粋な心意気を持ったロバートが、政治の世界でやっていけるのか、心配です。もう、ヤーーーッ!てなりそう。