美術展覚書『鹿児島睦 まいにち』展


市立伊丹ミュージアムで行われていた⁡『鹿児島睦 まいにち』展へ行ってきました⁡。
 最初に入ったお部屋に鹿児島さんの言葉
「花を絵付けするときは必ず茎から描く。花の重心を捉えるように」とあったので⁡、いつもの展覧会スケッチもお花を描くときは茎から描こう、⁡と思ったものの気を付けていないとお花から描いてしまいます⁡。茎から描けたら描けたでお花が⁡、上にある絵とぶつかってバランス悪かったり、フフ⁡。

⁡  そんな、お花が咲いていたり動物が生息していたりするお皿達。
わたくしは野菜のローストが好きで⁡す。黒地のお皿に人参スティックロースト盛りたいなぁ⁡。とか、ピンクが基調のお皿には、ピーマン真っ黒に焼いて皮剥いで、再び鮮やかで瑞々しく強い黄緑を現したのを乗せたいなぁ、なんて考えながら観ました。食べ物が減っていくと現れるお花や動物。にっこりしちゃうよ絶対に。飾って良し、使って良し。

 「誰かと違うものを作りたいというふうには考えないんです」という言葉もありました。わたくしは、誰かと違うものを作りたい。けれど、初めてこの世に生まれる造形などない、と同時に考えています。既に絶対、ある。何ならほぼ同時に、ほぼ同じものがこの地球上で誰かが作っていることでしょう。不思議。ふかぁいふかぁいところで、繋がっているようです。

⁡  和菓子屋さん『鈴懸』のパッケージもデザインされていて⁡それがまた素敵⁡です。
神社の絵馬も可愛いです。これ、持って帰りたくなるなと思いました⁡。また来年、博多に下界したら、鹿児島さんお勧めの、鈴懸本店カフェのナポリタン食べましょう。てな感じですっかりファンになりました。

 最後のお部屋では鹿児島さんの制作風景動画が流れていました。ここで思い出すのはもちろん、わたくしの制作動画のライブYouTube 。働き蟻Mさんが来なくてひとりで制作していると、何かとサボってしまうので、サボり防止でライブ配信をし始めました。一応、ライブ配信は残してあるのですが、ずっと無言でただただミシン作業をわたくし目線で映している、だけの動画です。鹿児島さんの動画も、わたくしのと同様無言。でも。そりゃそうなのですがぜんっぜん、違う。製作中のお皿を上から映しているカメラ。お皿を削ったり色を付けたりする鹿児島さんの横からの姿を映しているカメラ。アトリエの様子も観られて、楽しい。お皿を掻く音が気持ち良い。

 うちも、カメラもう一台据えて、制作する姿全体を映すようにもしようかな、と思ったのですが、そもそもサボり防止用なのだから、素敵ライブ配信にしなくて良いのよ。でね、ライブ配信。ほぼ、わたくししか観てないの。それでも、中継していると思うだけでサボらないで真面目に作業できちゃうのです。御し易い、わたくし。

話は展覧会に戻ります。一度最後まで観た後、再び戻って記した言葉があります。

「得たお金をものづくりに還元し、もっといいものをつくること。つくり手がやるべきことは、これに尽きます。」わたくしが得るお金は多くはないけれど全て、わたくしが作る者(誤字ではありません)を気に入って、一緒に暮らしたいと求めてくれた人が与えてくれたお金です。奇跡。わたくしが作るありんこ天国の住人達は、向こうからやって来てくれます。彼らを地球の皆様にご紹介するのがわたくしの仕事です。もっと沢山の人間に紹介して気に入って欲しいです。まだまだ作りきれていない住人達をちゃんと作って出現させたいです。それが、わたくしの脳内妄想天国にやって来てくれる彼らに対する責任というか、感謝の印というか、使命です。同時に、彼らを気に入ってくれる人々への感謝の印でもあると思っています。・・・なのに、サボってごめん。ありんこと言っても、勤勉でない2割程度のありんこなのです。
伊丹での展示は終わってしまいましたが巡回があります。行ってウキウキ・うふうふするべきです。