ありんこ天国ジャーニー」カテゴリーアーカイブ

 ポーチや鞄の中に使っている柄布。以前は市販のモノを使っていました。面白い生地を探し出す能力にはどうやら長けていたようで、同じ店にお友達と一緒に行っても、
「そんな生地あった?」と言われたりして。
 アメリカの生地を使うコトが多かったのですが、リーマンショックのときは水玉とストライプしかない位、オーソドックスな柄が幅を利かせ、困ったなぁ、と思ったものです。そんな中ふと、思ったのです。

   これらの生地は全部、他人のデザインなんだなぁ
わたくし、絵を描くのも好きなんだから、オリジナルの生地を作りたいなぁ

 今は、パソコンでデータさえ作ることができればオリジナルの生地は作ることができますから「作っちゃえ〜」となりました。検索すると何件か、プリントしてくれる会社がヒットし、
・プリントできる生地が豊富
・生地を大阪の会社で見ることができる
という点に惹かれて決めた会社がテキスタイルネット。連絡を取ってショールームにお邪魔すると、待っていたのはなんと、鼻ぶらりんをご購入頂いたことコトがあるお客さまだったのです。とてつもない偶然。もちろん、彼女はわたくしからのメールで気付いておられました。お客さまを覚えれないわたくしですが、彼女のコトは覚えていて、生地選びもとても楽しく終えるコトができました。打ち合わせが終わると彼女は、
「ちょっと上司呼んできますので、待っていてください。」と仰いました。あらら、ご挨拶ご挨拶、唐突で緊張しちゃうわ、と思っていたら登場した上司へのご挨拶もそこそこに彼女は彼に言いました。
「ありんこさんとの2ショット写真を撮ってください。」ええっ、そこで上司を使うの?とびっくりしつつ、仲がいいんだなぁ、と感じた面白体験もしました。ウフフ

 そんなオリジナルのプリント生地の第2弾が、この通販サイトではフィーチャーされています。全7種類の生地の紹介を以下に致します。

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「女王公式乗り者」
 「乗り物」ではなく「乗り者」です。
 わたくしが天国内で移動するとき、公式に乗る者です。ネバーエンディングストーリーのファルコンを連想しますよね(強制)。青空に架かる虹の中を行くわたくしと、雲から顔を出す乗り者がメルヘンな一品です。
 が、こう見えてわたくし、かなり必死にファルコン的な公式乗り者のツノを握りしめ内股に力入れて乗り者の胴体を挟んでおります。荒いのですよ、飛行が。振り落とされては堪リません。でも、空を飛べたらねぇ、それは気持ち良くてスピード出ちゃうだろうし、山をひょいと華麗に避けたくもなりますよねぇ。分かります。が、そういう飛行はプライベートのときに愉しんで欲しいものです。と、言っても聞かないので、握力と内腿を鍛える日々です。

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「顔水玉」
「えっ、水玉?」なんて言わないでね。小さいお顔が散った、れっきとした水玉です。
ディープピンクの地に黄色が散りばめられる、コントラストが効いた色合いは、わたくしの得意とするトコロです。顔のカタチや表情も様々で、中には白目剥いているお顔もあります。退屈なときは、にらめっこするのも良いですね。

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「ビーマー」
 目・鼻・口からビームが出て、ふたつのお顔を結びつけています。エクトプラズムでしょうか。あるいは、運命の赤い糸でしょうか。赤くありませんが。さらに通常は、小指同士を結びますが。
 濃いグリーンの地にオレンジの顔とレモンイエローのビームが浮き上がる妖しい柄です。

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「フリー」
 普段の落描きを布に落とし込みました。沢山の生き物が闊歩し、所々に文字も書いてあります。手の赴くままに描いているとよく出てくるモチーフがあります。丸に点や雨粒、眼、意味のない線・線・線。それらがこの布にも詰まっています。今、下界時のテーブルに敷いている布は、手描きの布で、元は30mの布に延々描いたモノをカットして使っています。それを褒めてくださるお客さまが多いので、気を良くして描いた柄です。それにしても今はもう、30mの絵なんて、描けないような気がします。
ベージュの地にして、持ち歩いているクロッキー帳の感じを出しています。

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 「ミッツアミー」
 髪と尻ッポを三つ編みに編んだオシャレさんです。赤いリボンも自分できれいに結びます。所々に転がっている、リンゴのような赤い果実はミッツアミーの好物です。趣味はお散歩。気付くと8kmとか歩いていて、帰るのが面倒臭くなってしまうこともしばしば。そんな時は、野宿です。おしゃれでワイルド。憧れますね。
 茶色の地にデスラー総統のような青い肌。そして金髪。

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 「ギンチャク」
 イソギンチャクのようなお花のような柄で、ボタニカル。とも言えなくない柄です。このような曲線美(?)なカタチは手が勝手に描きがちです。曲線美といえば、ご多分に漏れずガウディが好きです。実際に観て、お触りしたいです。
 抹茶ミルクの地に紫と、下地より濃い黄緑のギンチャクがゆらゆらしています。

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 「ロンゲズ」
 ロン毛です。
 舞踏団です。
 ロン毛をうねらせながら舞います。お手入れ万全、月1回のトリートメントは欠かせません。ツヤッツヤの髪の毛が、彼らの唯一の衣装です。
 炎のようなほとんど赤のオレンジ色を背景に、ロン毛が色んなスタイルで舞います。

 これらの柄生地、中布に使うだけではなく表にも使いたい、と思って作ったのがパカリズムです。
パカリズムのご購入はこちら
 ありんこ天国が使用するファスナーは世界のYKKブランドです。
たまに、なんか滑りが悪いなぁ、と思うファスナーがありますが、それがYKKだった試しがありません。ですから、ファスナーは最初から、YKKを使用してきました。
 どういうきっかけだったか忘れてしまいましたがある日、引き手もYKKでオリジナルが作れると知りました。プリント生地をオリジナルに変えようと思っていた時期と重なり、それなら同時に変えてしまおう!となった訳です。

   ファスナー関連のコトは、大阪にある㈲エヌケイで頼んでいます。社長の中垣さんに相談して、YKKに元からある型を使い、ありんこマークをエンボスした金型を作って貰うつもりをしていました。
 ところが中垣さんとYKKのヒトが打ち合わせをしたときのコト。エンボスするありんこマークをご覧になったYKKのヒトが、
「こんなに可愛いのなら、引き手のカタチ自体もオリジナルで行きましょう。考えてきます。」
と、仰ってくださったというのです。なんというコトでしょう!
 しかし。ニヤニヤしたのも束の間。
 予算をお伝えしたところ、敢え無くその案は撃沈。そこはやはり、シビアでした。
「ええい、採算度外視やでぇ」とは、いきませんでした。
でも、今の丸っこいカタチや厚みも十分ウチらしく、お気に入りです。
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